Blog@珈琲ブレイク
練習の手を止めてホット一息…。さて、珈琲でも淹れましょう!練習の秘話、作品を通して感じること、演奏会の思い出話…etc.。ピアノ共にある日常の思いを、徒然なるままに…
音楽における縦糸と横糸。
言わずもがなリズムと旋律。
この両者をどう調和させるかが、
多分最も難しい。
基本となるのはやはり縦糸で、
横糸を貼る際の縦糸の揺らぎ、
つまり自由度の様なものは、
作曲家によって、
相当違うものと思われる。
縦糸と横糸が、
がっちりスクラムを組んだBach。
それに対してMozartの縦糸は、
横糸の自由度を許容するべく、
遊びの幅が相当広い。
謂わば、Bachにはない遊びこそが、
Mozartたる所以。
Beethovenは難しい。
Bachに負けず劣らず、
固く杭打たれた縦糸の中に、
浪漫を表現することが要求される。
Bach、Mozart、Beethoven…
作曲家には、
それぞれの語り口がある。
イントネーションであったり、
声色であったり、
口癖の様なものであったり…
BachがBachになるように、
MozartがMozartになるように…
その辺りが、
今一番興味のあること。
思うところあって、
再度二声を掘り下げる。
言ってみれば、
ごく単純な両手演奏。
赤バイエルなら第三番。
微妙なニュアンスを出そうと思えば、
改めて痛感する、その難しさ。
…けれど、
時間をかけて煮込んだスープは、
まさに秘伝の味。
美味!!
感動!!!
素晴らしい音の夢を見た。
楽器は古楽器フォルテピアノ。
倍音を補うため、
何か特別な仕掛けがあるらしい。
弾き手はいない…
シックな茶色に彩られた空間に、
素朴にも濃く深い音が薫る。
格調高い、憧れに満ちた音。
忘れられない音が、また一つ…
バッハのクラヴィア作品を、
オルガンで演奏してみると、
多くの発見があり、実に興味深い。
動画は今週ピアノで演奏する、
第9番のシンフォニア。
オルガンで弾くと、
荘厳な宗教曲に生まれ変わり、
この辺り、ピアノでは叶わない…
ストップを替えると、
また違った趣になるわけで、
これが、オルガンならではの、
表現の多様性と面白味。
上の動画の音色なら、
最終和音のバス “F” に、
16′のペダルを加えるのもありかな…