“詩の朗読に音楽をつける”
そんな作品を自分で書き、
実際に演奏する機会に恵まれた。
ただ背景になんとなく、
雰囲気の良い音があるとか、
そんなことではなく、
詩と音楽が一体となり、
一つの作品に聴こえるような、
そんなものを創りたくて、
頭を悩ませたことで、
すごく大きな収穫があった気がする。
結局、言葉は音楽であり、
音楽は言葉なのだ。
両者には、フレーズがあり、
アーティキュレーション(文節)があり、
各フレーズには高揚点がある。
そして、物語の場面設定や起承転結が、
形式を形作る。
両者のそれらがピタリとマッチした時、
其々が単体では表現し得ない、
新しい表現の世界が生まれるわけだ。
作品が世に出たかどうかは別として、
多くの作曲家が、
生涯のうちに一度は、
オペラの作曲を手がけてる理由が、
なんとなくわかるような気がする…。